劇場版 ソードアート・オンライン -プログレッシブ- 星なき夜のアリア 感想

 
先日,映画館で「ソードアート・オンライン -プログレッシブ- 星なき夜のアリア」を拝見してきました。


(画像は拾い物です。)

■STORY(公式サイトより抜粋)

これは、《閃光》と《黒の剣士》が、その名で呼ばれる前の物語――

あの日、《ナーヴギア》を偶然被ってしまった《結城明日奈》は、
本来ネットゲームとは無縁に生きる中学三年生の少女だった。

ゲームマスターは告げた。
《これはゲームであっても遊びではない。》
ゲームの中での死は、そのまま現実の死につながっている。

それを聞いた全プレイヤーが混乱し、ゲーム内は阿鼻叫喚が渦巻いた。
そのうちの一人であったアスナだが、
彼女は世界のルールも分からないまま頂の見えない鋼鉄の浮遊城《アインクラッド》の攻略へと踏み出す。

死と隣り合わせの世界を生き抜く中で、アスナに訪れる運命的な《出会い》。
そして、《別れ》――。

《目の前の現実》に翻弄されるが、懸命に戦う彼女の前に現れたのは、孤高の剣士・キリトだった――。

ソードアート・オンライン(以下,SAO),ソードアート・オンライン -プログレッシブ-(以下,SAOP)ともに既刊の原作は既読ですが,この映画はオリジナルストーリーのようでどういった展開になるのかは未知数でした。
いざ拝見してみると無理のない内容や展開で,初見の方でも見やすい構成になっていたと思います。

以下,ネタバレありで感想を記載します。
内容を把握している方向けの記載となりますのでご注意を。

■感想(ネタバレあり)

(以下,ネタバレありのため少し空行を入れておきます)

流れとしては現実世界からSAOの世界に捕らわれ,第1層をクリアするところまでをアスナさん視点で描きつつ,映画のオリジナルキャラとのやりとりを加えてまとめた感じでした。
原作の大筋からそれほどはずれることなく第1層の攻略をできていて,オタクの方でも初見の方でも理解しやしやすく,満足できる内容だったのではないかと思います。

映画館の1回の上映が1時間45分だったので,CMとか映画泥棒などを除くと大体90分ちょっとくらいになるので映画としては短い方かと思います。
自分の集中力などからこのくらいの長さが好ましいと思っているのですが,冒頭はSAOやSAOPについて詳しくない方向けの説明が多く,それもあって少し駆け足な展開にも思えました。
とはいえ丁寧な説明かつあまり描かれていない角度だったのでSAOオタクの方でもそれほど冗長には感じないかと思います。

大筋としてはSAOでもSAOPでも同じような流れで進んでいるので特に目新しい所はなかったのですが,本作はそこではなくアスナさん視点であるということとオリジナルキャラであるミトさんとのやりとりを楽しむものだと思うので,逆に言うと変にいじらなくてよかったと思います。

そのミトさんですが,アスナさんをSAOへ誘導した原因になってしまったり,それでも超初心者であるアスナさんを見捨てずにパーティを組んだりいろいろと教えてあげたりとかなり献身的だったと思いますが,ピンチにアスナさんを見捨てたことにより劇中ではわりと悪者っぽく描かれていて,むしろかわいそうに思えました。
そもそもそのピンチも注意されていたにも関わらずアスナさんがやってしまったミスに起因するもので一方的に責められるようなものでもないと思うのですが,やっぱりパーティを離脱してしまったことが印象を悪くしたのかな。
ボスを倒した後に正式に離別しているので再登場がなかったり出てもちらっと見えるくらいになる可能性すらありそうに思えました。

あとは細かい所でディアベルさんの死に際がきれいになっていたりキリトさんの黒マントの説明がなかったりといった地味な変更が気になりましたが,これは時間の都合もありますし視点があっちこっち行ってしまうのでこれはこれでよかったかと思います。
ただ,原作のディアベルさんの死に際の動きは人間っぽくて印象的だったので,ベータテスターであったことなどを明かさないまま退場するのは少し残念な気もします。

また,SAOの世界に捕らわれる前のアスナさんの家でお母さまとのいざこざにわりと尺を使っていたのですが,あんなに必要でしたかね。
現実世界に戻りたいと思わせる要因にはならないのでもっとさらっと描いてもよかったのではないかと思いました。

終わり際に続編のアナウンスがあったので,継続して見れればと思っています。
ただ,原作のSAOとSAOPの間で既にかなり乖離がある状況なので,そこにオリジナルストーリーの映画も入ると乖離が大きくなっていって収拾がつかなくならないかが心配ですね。

■雑記

緊急事態宣言明けの(位置づけが不明な)業務制限が終わり,久し振りに友人たちと映画館に行けたのも個人的には良かったと思います。
3回目のワクチンの話も進んできつつあるところですが,このままある程度終息してくれるとよいのですが。

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