危険なビーナス 感想 (とちょっとだけ35歳の少女 感想)

2020年秋クールで視聴していたドラマが終了しました。

連ドラをちゃんと最後まで見たのはいつ以来かすら覚えていないくらい久し振りでおそらく数年振りのことなのですが,なんと今クールは2つも完走しました!
自分でもびっくりです。

ということで感想を書きたいと思います。

※一応のネタバレ防止のため本記事の構成とリンクを記載します。

危険なビーナスと35歳の少女を見ていない人向けの感想
危険なビーナス 感想(ネタバレあり)
35歳の少女 感想(ネタバレあり)
完走した感想

まずは危険なビーナスです。


(画像は拾い物です。)

危険なビーナスは,東野圭吾さん原作のミステリー小説をドラマ化したものです。

■あらすじ(Wikipediaより抜粋)

ある日、独身の獣医である手島伯朗のもとに異父弟・明人が失踪したと電話が入る。連絡をしてきた楓は明人の妻だと名乗り、一緒に明人を探して欲しいと協力を依頼される。夫の失踪の原因を探る為、資産家である明人の親族に近づいていく楓。明人の失踪の原因は相続するはずの莫大な遺産なのか。楓とともに明人を追っていくなかで、明るくしたたかで魅力的な彼女に惹かれていく伯朗だが、同時に遺産争いにも巻き込まれていく。

久し振りの連ドラ視聴ということと,第1話の早いうちから主人公の周りの複雑な家系図が出てきて混乱したところもあり,初めの方はなかなか入り込めないところがありました。
しかし,ある程度話数を重ねて登場人物の相関図やキャラクタがつかめてくると東野圭吾お得意の二転三転する展開に引き込まれるようになり,最後の方は毎週の楽しみになりました

元々東野圭吾の小説が好きということもありますが,演出や音楽も含めておもしろかったと思います。高得点です。

下の方にネタバレありで感想を記載します。
内容を把握している方向けの記載となりますのでご注意を。
リンクはこちら⇒ 危険なビーナス 感想(ネタバレあり)

もう1つは,35歳の少女です。


(画像は拾い物です。)

こちらは(多分)書き下ろしのドラマかと思います。

■あらすじ(Wikipediaより抜粋)

1995年に不慮の事故に遭い長い眠りについた10歳の少女「望美」。2020年に目覚めるものの、心は10歳だが体は35歳となり、すべてが変わった世界に戸惑いながらも生きていく成長物語。

こちらはあらすじがキャッチーでわかりやすかったので最初は楽しみだったのですが,最後の方は個人的に超展開に感じる場面や展開が多かったり,粗いところが気になってしまってちょっと不完全燃焼でした

下の方にネタバレありで感想を記載します。
内容を把握している方向けの記載となりますのでご注意を。

リンクはこちら⇒ 35歳の少女 感想(ネタバレあり)

■危険なビーナス 感想(ネタバレあり)

(以下,ネタバレありのため少し空行を入れておきます)

久し振りの連ドラでしたがとてもおもしろかったです。

まずはミステリーとしての完成度の高さですね。

謎に満ちていた弟の妻を名乗る楓さんが潜入捜査官だったというところもそうですが,複雑な家系で明らかにあやしく描写されていた矢神家の人間でなく,無関係と思われていた母方の方の伯父さんが犯人とは…!

ミスリードも上手く,個人的には明人&楓の狂言説を推してたのですが,なんか意味あるんだっけ…? とか,そこからのホワイダニット…? とかいろいろと巡らせてみましたが,的外れでしたね。
素数を解き明かしたい動機も斜め上でなかなかよかったと思います。

伯朗さんと矢神家の方々との関係もなかなか味があったように思います。

伯朗さんが思っていたよりずっと康治さんが父親足ろうとしていたり,波恵さんが意外と伯朗さんが思っているよりずっと気にかけていてくれていたり,勇磨さんが昔からのいじめっ子というよりはどちらかというと素直じゃないライバルポジションであったりと,伯朗さんの一人称で語られる矢神家像と実態は違うように見え,細かいところかもしれませんが個人的にはよい描写だったと思います。

音楽や演出もよかったと思います。

各話の終わりのころに大事なセリフや挙動の後にエンディングテーマであるback numberの「エメラルド」のイントロ(?)がかかる演出はなかなか決まっていたと思います。

他には,伯朗さんの妄想からの「~なんてことが起きるはずがない,とは限らない」の後に妄想から少しずれたところに着地する様子も好きでした。

そんな感じで連ドラとしてはとても楽しめたのですが,よくよく考えるとなんだかおかしく思える点や腑に落ちない点も多くあります

まず,あれだけ遺産に固執してた矢神家の方々が明人さんが戻ってきたとたんに(?)遺産争いをやめていることにとても違和感を覚えました。
波恵さんが「なんだかんだで風通しがよくなったのかもしれません」とか言ってたけど,伯朗さんがいろいろ荒らしただけでそうなるか…?
裏で何があったのか,私気になります!

また,楓さんと蔭山さんの間でふらふらしている伯朗さんはなんだかなと思いますし,そもそもいきなり出てきて弟の妻だという楓さんの言うことを信じるのもにわかには信じ難いですね。
伯朗さん心優しくて素直な人だというのは伝わりますが,いろいろだらしないようにも見えるので妻夫木君が演じていなかったらあまり魅力的には見えなかったんじゃないかな…。

そんな感じでいろいろと目につくところもありますが,総合的にはとてもおもしろかったと思います
また,私は東野圭吾さんの小説はわりとたくさん読んでいるのですが,本作の原作小説を未読なので近いうちに読んでみたいと思いました。
(なんとなくですが,原作小説の方が楽しめる気がしていたりします

ついでに余談ですが,楓さんより蔭山さんの方がミステリアスな印象があってビーナスっぽく感じました。
というのも,私のイメージの問題で,楓さんを演じる吉高由里子さんちょっと舌足らずな感じがかわいい感じの女優さんで,蔭山さんを演じる中村アンさんにクールなイメージがあるからかと思いますが。

続いて35歳の少女の感想も少し載せます。

■35歳の少女 感想(ネタバレあり)

(以下,ネタバレありのため少し空行を入れておきます)

上の方にも似たようなことを書いたのですが,個人的には尻すぼみになってしまった印象でした。

最初は少女の精神のまま35歳になってしまった苦悩や葛藤などがいい感じに表現されていたように思いますが,やたらと家族や恋人の周りがばたばたしていることも含めて後半はとっちらかっていたように思います。
途中から望美さんの精神が急に落ち着き払って年相応に見えるようになってしまった(のは俺だけ?)ことも絡んでいい具合であったリアリティが吹っ飛んでしまったように思えました。

その辺りが気になって,後半は惰性で見ているような気になってしまいました。
もうちょっと時間をかけて掘り下げていってもらえれば気持ちが追い付けたような気がしますが,そのまま終わってしまって個人的に残念でした。

あとはほんとに余談ですが,私の職場の近くがロケ地だったらしく,ちょこちょこと見たことのある風景が目に入って余計に集中できませんでした。

■完走した感想

久し振りの連ドラ完走となりましたが,他にも趣味が合ったり仕事が忙しめであったりで,毎週1時間ずつを積み上げていくのは時間の確保や集中力の持続が難しく思えました。
危険なビーナスは序盤,35歳の少女は後半はなかなか集中できず,ちょっともったいなかったと思います。

とはいえ,これに懲りず気になったものは見ていくようにしたいと思います。

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