空から降る一億の星 を拝見しました。
空から降る一億の星は,2002年にフジテレビ系の「月9」枠で放送された日本のテレビドラマです。
■あらすじ(Wikipediaより抜粋)
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独身の刑事、堂島完三(明石家さんま)は妹の優子(深津絵里)と二人暮らし。完三は女子大生殺害事件の担当になり、その後おきた殺人事件で、完三は知人の西原美羽(井川遥)の誕生日パーティーで出会ったコック見習いの片瀬涼(木村拓哉)に目をつける。その中で優子は涼に惹かれていく。
しかし、完三と優子、そして涼にはそれぞれ秘密があった。涼が失われた記憶を探る中、事態は悲劇へと向かっていく。
2002年の放送当時は見ておらず,後々の評判が良くて微妙に後悔していましたが,2019年の年末に再放送していて通しで見る機会を得ました。
さすがに一気に見ることはできなかったので,全話を録画して年が明けてから週1ペースで拝見しました。
上記の理由でかなりいまさらではありますが,特に音楽的な演出が素晴らしいので,わりとおすすめの作品です。
以下,ネタバレありで感想を記載します。
内容を把握している方向けの記載となりますのでご注意を。
■感想(ネタバレあり)
(以下,ネタバレありのため少し空行を入れておきます)
さすがに当時話題だった作品ということもあり,大変面白かったです。
放送当時は明石家さんまと木村拓哉のダブル主演ということで話題でしたが,2人とも上手かったです。
キムタクはHEROやプライド,GOOD LUCK!!などでも拝見していますが,それらに負けず劣らず本作もハマリ役だったと思います。
一方,さんまさんの方は俳優のイメージはこれ以外まったくありませんが,思っていた以上にお笑い感が少なく,俳優然としていたと思いました。
まぁWikipediaを見ると他にもたくさん出てらっしゃるのでわりと慣れたものだったのかもしれませんが。
また,18年前のドラマですが,それほど古臭くは感じなかったですね。
分厚いガラケーを使用していた辺りは当時の世相を感じさせましたが,内容自体が「(放送当時の)25年前」(≒過去)の事件を発端としたあれやこれやを描いている作品なので,上手いこと目立たなかったようにも思います。
今の若者が見るとどう感じるかはわかりませんが,おっさん視点ではもうしばらくはそれほど違和感なく見れるのではないかと思いました。
どちらかというと演者さんが自分の今のイメージより若いのが時代を感じさせましたね。
(まぁ当たり前といえば当たり前なのですが)
キムタクは最近のマックのCMと比較してしまいますし,柴咲コウさんが10代の役をやっているし,深津絵里さんや井川遥さんはそもそもかなり久々にテレビで拝見したように思いました。
(私が当時よりテレビをあまり見なくなったことも起因しそうですが)
内容としては,全体的に伏線の張り方が上手かったと思います。
わりと早いうちから因縁がありそうな描写がありましたが,涼の絵に描かれていたのがご両親でなく父と妹だったことや,火傷の共通点などの見せ方やタイミングが上手く,わかりやすかったものの明かされたときにはすっきりしました。
一方で,内容自体はおもしろかったですが,ところどころでなんだかなぁと思うところが多かった印象です。
まずそもそも涼がやたらとモテることがピンとこないんですよね。
見た目がかっこいいのはもちろんそうだと思うんですが,その他の人を惹きつけるポイントがいまいちわからなくてちょっともやっとします。
また,涼があやしまれるきっかけになった映画のビデオの並び順,瞬間記憶能力(?)もそこでしか発揮されず,ちょっとご都合主義な印象を受けました。
あと,火傷のきっかけとなった熱湯をひっくり返した件で,そもそもどうやったらかばった方の火傷の方が大きくなるんだろうか…?
といった感じで,細部は結構雑な作り込みだったようにも思えました。
個人的に本作のよいところは音楽かと思います。
主題歌,挿入歌がよいのもポイントが高いのですが,それ以上にメインテーマ(?)の「Resolver」がよいです!
単純に曲がサスペンス調でとてもよいのですが,曲の途中で一度無音になって,(その後でBGMなしでなんやかんやがあって)少し緊迫したシーンになってから少し上に転調して再開する演出がとてもよいです。
ドラマ本編を見る前からこの曲自体は好きでサントラも聴いていたのですが,本編を見てから一層好きになりました。
というか,ドラマ本編より好きでだったりします。
といった感じで,古いドラマではありますが,今見てもそれほど違和感なく,おもしろく見れるドラマかと思います。
細部のディティールにこだわるといろいろと気になるところはありますが,特に音楽的な演出が素晴らしい良作かと思います。
余談ですが,本作は2018年に韓国でリメイク版が制作されたそうです。
個人的な予想ですが,ネタがわかってしまっていますし,それを踏まえて日本版を超えることはなさそうに思います。
機会があったら見てみたい気持ちもないことはないですが,とりあえずはこのまま見ないだろうなぁと思っています。